パイレーツ・ロック

『パイレーツ・ロック』を観る。リチャード=カーティスの『ラブ・アクチュアリー』以来の傑作。『ラブ・アクチュアリー』は大好きである。群像劇であるところは同様だが、あちらは一瞬の交錯を描いた筋書きが秀逸であったのに対し、ひとつの船を舞台としたこの作品ではユニークなキャラクタがロックンロールの力を得て物語をかたちづくっているので趣はかなり異なる。しかし、これがいちいち格好いいので、本編の135分は全く長くない。それに加え、DVDの特典映像は40分近くもあって、いくらでもエピソードが作れそうな世界観の分厚さがまず素晴らしい。ビル=ナイをはじめとする役者陣も実に楽しそうで、堪能した。