Q10

『Q10』を念のためチェック。「コエンザイム」ではなくて「キュート」のほう。もちろんAKB48の誰であろうと見分けはつかないのだが、脚本が木皿泉であれば確認が必要である。アイドルドラマのひとつの典型である、不思議な子を拾っちゃったというモチーフを用いており、これがヒューマノイドであるところがミソであって、ある種の聖性をあらかじめ付与されていると同時にセリフが棒読みであっても問題ないという奥の深い設定となっている。そこまで意地悪くとらずとも、人間ではないが故に「空気を読まない」というこの聖性をもって現代社会の歪みを浮き彫りにしようという脚本意図は初回から明確であり、物語としてもそれなりに転がっていきそうな雰囲気を垣間見せている。