『トゥー・ラバーズ』を観る。ホアキン=フェニックスとグウィネス=パルトローによる、ロマンスというよりは正統派のドラマであって、隠しようもなく陰気なユダヤの青年の恋模様を題材にしているのだけれど、景気のいいところは絶無だし、一般的なドラマツルギーからすれば、ちょっとびっくりするような結末の展開があったりして、いろいろと疲れる。
監督のジェームズ=グレイは『アンダーカヴァー』に続き、ホアキン=フェニックスを使っているわけだけど、そういえばあの映画も渋すぎる内容だったし、たぶんシリアスな人なのであろう。
ホアキン=フェニックスは人生のあれこれに躓いて、しかし何故かそれなりにモテる男の役柄を違和感なく演じていて、説得力がありすぎるだけにこれが俳優業最後の作品になっていたらある意味で寝覚めの悪いところだったが、最近では次回作も伝えられているのでひと安心。