レッド・ヒル

『レッド・ヒル』を観る。オーストラリア製のマサカー映画という珍しいシロモノで、豪州でも田舎という村を舞台にしているので、鄙な感じは半端ではなく、作劇の意図する通り、今どき立派な西部劇調の話になっている。その意味では立派なB級映画でもあるのだが、冗長にもみえる脚本は進行に従って細かい設定を回収していくつくりとなっていて、丁寧な感じが素晴らしい。ストーリー自体、単なる虐殺ではなく復讐の文脈をもったものであり、地味ながら絵作りにも凝っており、なかなかの秀作なのである。いろいろとキマっていてこれは拾いもの。