『GAMER』を観る。ジェラルド=バトラー主演の近未来アクションで、殺人ゲームからの脱出という幾度となく使われてきた設定を踏襲していて、このゲームでは人間が遠隔操作されているというあたりが目新しいのだが、それよりもどぎつい戦闘シーンが売り物であって、リドリー=スコット風の3Dシューティングゲームを画面上に出現させようというのが製作動機の全てに見える。ストーリーはその添え物に過ぎず、いろいろと無理矢理なのだが、この種の映画に求めてはいけないあたりのものは、もちろん見事に欠落しているわけである。テンポだけはそれほど悪くないので飽きることはないのだが、映像的な見どころというのは中盤までに偏っているような気がしないでもない。ゾーイ=ベルがちょっとだけ出演している。