『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』を観る。開巻、前作に引き続きレイチェル=マクアダムスのTHE womanが出てくるわけだが、モリアーティ教授もいきなり登場して、ちょっとびっくりするような展開が待っている。えーっ。
話の方は欧州の不穏な状況を背景にパリからスイスにまで転がる一方、マイクロフト卿も妙な存在感を発揮してるし、自信を取り戻したガイ=リッチーの演出は何かと小気味よく、先送りと巻き戻しを自在にしてみせる語り口は融通無碍であって面白い。このシャーロック・ホームズは推理も行動もプロアクティブなのが特徴だが、その特徴を十分に活かしたクライマックスの対決はドラマとして練られたものであって唸る。うまい。
ロバート=ダウニー・Jrは前作に引き続き何だか楽しそうだし、ジュード=ロウの有能なワトソンもいいのだけれど、いわゆる腐った筋向けのサービスが異様に充実していて、いささかやり過ぎなのではないかという気がしないではない。