『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』を観る。このところの老人力を発揮して以前の三作の内容をいい感じに忘れてしまっているのだけれど、冒頭からなかなかのアクションを見せてくれるのでオープニングタイトルを眺めるうち細かいことはどうでもよくなってしまう。そしてトム=クルーズも、もう50歳のはずだと時折、思い起こしてくらくらする。言いたくないが、若い。
ちょっとガジェットに走りがちなこのシリーズの熱心なファンというわけでもないし、どちらかといえばジェイソン・ボーンにシンパシーを感じるほうではあるものの、スケールに頼りすぎない脚本はテンポの良いアクションを織り交ぜながら手際よく展開するのでダレ場がないし、ドバイだムンバイだといった派手な舞台設定もよく消化されていて悪くない。ジェイミー=レナーのキャラクタも立っていて、旬の役者の使い方を心得ているあたりもうまい。全体に満足感の高い出来で最後まで堪能した。面白い。