『リミットレス』を観る。ブラッドリー=クーパーがヤバいクスリに依存してボロボロになった上、厄介な事態に巻き込まれるという、ちょっと『ハング・オーバー』 みたいな物語かと思えば、そうでもなくて、そのクスリというのが人間の脳の使われてない部分、いわゆるナイトヘッドの能力を引き出すというものだから、どちらかというと『ジャンパー』みたいな展開になっている。つまり超常能力を獲得した主人公が徹頭鉄尾、現世的な利益を追い求める、何だか嫌になっちゃうような、志の低い話なのである。この辺りの葛藤のなさは制作サイドにも関わる病巣の一断面なのではあるまいか。厨二っぽいのである。志の高いブラッドリー=クーパーというのは、そもそも想像し難いにして。