IMFの経済見通しは7月時点よりも更に悪くなるということが明らかにされているけれど、それに先立つ講演やリリースでは基調もかなり悲観的なトーンとなっていて何だか憂鬱になる。
金融の混乱がながびくうち、ついに実体経済を牽引するエンジンが見当たらなくなってしまったという、わかっているのだけれど辺りを見回したくなるような絶望感があって、政策担当者の心境たるやいかばかりか。どうやら残されている希望というのも言ったことはきちんとやろうという精神論であり、重ねて引き合いに出されるのは1930年の大恐慌であり、経済の不調はリアルな不満と紛争を増幅しており、歩調をあわせてポピュリズムと領土問題は台頭するわで、ちょっとした歴史的転換点の雰囲気が漂っている。