相撲部

晩御飯を食べながらNHKをみていると、早稲田大学相撲部の新入部員勧誘についての短いニュースをやっている。部員3名で存続の危機にあり、相撲解説もやる大学OBのデーモン閣下が勧誘に一役買った、という話。
早稲田の相撲部屋といえば、大学二年の当時、体育の抽選に3回続けて外れた挙句、火曜日の相撲と木曜日の相撲どちらかを選ぶ籤を引く羽目になって一年間、履修した因縁があるので、全く他人事という話ではないのだが、名門と言われるわりそのころも賑わっているという感じではなかったので、存続の危機といいながら、何となく生き延びるのではあるまいかという気がしている。
それというのも、新入部員の候補らしきひとがインタビューに応えて「奥が深いスポーツ」と言っていたからでは勿論なく、先輩の惹句が「ちゃんこ作ってがっつり食える」という、臆面もなく生活に食い込んだものであるあたりに生命力をみるからである。当時の合宿所といえば、垢くさい下宿そのものにみえた。
同じニュースが仕送り大学生の生活費一日1,000円を伝える時代である。食える部活は強い。芸は後からついてくる。この国技が垂仁天皇の時代から続き途絶えないのはその生存装置を内蔵しているからであって、追い風は吹いている。