END エンド

winter『END エンド』を観る。人々をゾンビのようにしてしまう疫病が流行り、あっという間に滅びてしまった世界を舞台にして、よくわからないけれど免疫の働きで生き延びたわずかな人たちがドイツのミサイル基地に立て篭ってサバイバルをして、とりあえずは南を目指そうという映画で、ドイツ映画でありながら登場人物は英語を喋るという一風変わったつくり。いろんな意味でハリウッドとは異なる作法の映画で、それなりにスタイリッシュと言ってよい画面だけれど、全体に暗く荒廃した世界を背景に、説明的なモノローグが続く冒頭はひところのアメコミ風で、しかしその語り口はちょっと練れていない感じ。脈絡があるようで実は相当にハチャメチャな展開とか意味があるようでもちろんないセリフとか、どこをどう切ってもB級だし、いやそもそもこのゾンビもどきには何の意味があるのかというところはあるにして、やはり問題は114分もの尺で、いちいちもったいぶってはいるものの、残念ながら全体になんじゃこりゃという感じ。