アウトレイジ

食わず嫌い

『アウトレイジ』を観る。我ながら今さらという気がするけれど、北野映画というのが、ちょっと苦手である。突如飛来する暴力的な死というのは、映画では珍しくもないけれど、それにしたってその断面が荒いイメージがある。とはいえ、本作については徹頭徹尾、殺る殺られるという話なので、かえってこのあたりは気にならず、109分の尺とは思えないほど密度があって、食わず嫌いを反省したところ。

インフレ気味のキャスト

豪華キャストである。本邦の個性的な俳優を端から並べ、然るのち物語の都合からまとめて殺してしまった感があり、続編という触れ込みの『アウトレイジ ビヨンド』の役者陣はどうなるのかと心配したほどだけれど、キャストをみ眺めてるとなるほどという感じの布陣にはなっている。いやまて、そもそも『アウトレイジ』の結末からして続編への接続はどうかと思うけれど。
かなり懐かしい印象のヤクザ映画であることは確かであり、今どきこんな渡世があるのかいなと思ったほどだけれど、もちろんこれはこれであり。

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