『キャビン』を観る。大学生のグループが山奥の別荘に遊びにきて怖い目に遭うというホラーの王道設定に、わかりやすいメタ構造を導入して、クライマックスは意想外の展開につなげるという、ちょっと好みの内容で、冒頭からいい感じだと思ってはいたのだけれど勢いで最後まで。面白い。
ハリウッドスタイルのシナリオ構成ではないものの、ストーリーは発展的統合が内包されたアウフヘーベン構造であって、もちろんアイディア一発勝負というわけではないのである。いや、本当に。
ホラーファンとしても多層的に楽しむことができる脚本には監督のドリュー=ゴダードが入っており、この人は『クローバーフィールド』の脚本家でもあって、なかなかわかっている奴と言わざるを得ない。ついでに言うと『ワールド・ウォーZ』にも脚本で参加しているのだけれど、こちらは事態の収拾に投入されたクチではあるまいか。