コロンビアーナ

『ニキータ』+『レオン』と言えばそんな感じ

『コロンビアーナ』を観る。製作のリック=ベッソンの名前を持ち出して、あからさまに『ニキータ』『レオン』の正系という売り方をしているわけだけれど、言われてみれば、まぁ、そういう話。監督は『トランスポーター3』を撮ったオリヴィエ=メガトンで、『96時間』の続編でも監督をしているそうだから、ジャンル監督としてその道に染まりきっているというか。
暗殺者カトレアの幼少期、両親が襲撃にあって殺されるというところから物語は始まるのだけれど、見どころはこの9歳の少女の逃亡劇であり、コロンビアの町中を屋根から屋根、パルクール風の逃げるシーンはキレがあってなかなかのアクションになっている。少女にこういうことをやらせるあたりは実にリック=ベッソン的だけれど、ちょっと例を思いつかないだけに何だか見入ってしまう。コロンビアからシカゴに逃れる道行きはテンポがよくてみせる。

脚本を書いているのがあの御仁

成人した主人公をゾーイ=サルダナが演じているのはいいとして、何れにしてもドンパチをやるための話なので、いろいろと違和感があって、かなり傍迷惑な人間に映るし、何かと手っ取り早くて乱暴な印象にも見えるのだけれど、よくよく調べてみれば脚本にもリック=ベッソンの名前があって、そうだとすればこの程度の破綻で済んでいるのを感心するべきなのかもしれない。

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