作品世界に基づく空想を喚起するのが『あまちゃん』の優れたところではあるのだけれど、ユイちゃんの彼ことハゼ=ヘンドリックスの正体が潜水教師のいっそんではあるまいかという疑いは最新の妄想のひとつであって、しかもなかなか信憑性があるのではないか。
明確な構造と対照が反復するこの脚本からすると、父 足立功が元教師であり、葛藤のある母の鏡像としてのユイが、結局は教師と交際するという図式は腑に落ちるというのがその根拠だが、そうはいってもキャラ的には震撼せざるを得ない。
さらに、鈴鹿ひろ美と元マネージャーの太巻が夫婦であるという関係性は、鈴鹿の後継者アキとそのマネージャーであるミズタクとの間柄を示唆するという想像も可能であり、ミズタク派としては「あり」なのではないかという気がしている。いやマジで。