『フライト』を観る。デンゼル=ワシントンが呑んだくれのパイロットという設定で、序盤からジェット旅客機の背面飛行という荒技が堪能でき、それだけでもアクション大作が撮れるというものだが、本筋のほうはアル中をテーマにした本格的なドラマで、しかしアル中としてのダメぶりもハンパじゃないところがゼメキスっぽくてエンターテイメント的な見どころもある。深刻なテーマのわり面白くて、最後は泣ける。デンゼル=ワシントンはこの映画でアカデミー賞にノミネートされているけれど宜なるかな。飛行シーンの迫力もさすがロバート=ゼメキス監督という仕上がりだし、フライトレコーダーに名前を残すあたりのアイディアもうまく使われている。