ザ・ビギニング?
『プロメテウス』を観る。まず、今回のヒロインがスウェーデン版の『ミレニアム』でリスベットを演じていたノオミ=ラパスだということすら知らなかったので、冒頭からかなり新鮮な心持ちで観ていたはずなのだけれど、コールドスリープのシーンから既視感が拭えないまま、そうはいっても映像的には「残像」の見せ方とか、わずかにみるべき表現があるとして、概ね退屈な感じで最後まで。残念ではあるけれど、リドリー=スコットも耄碌してしまったのかとむしろ不審が先に立つ。
さらにいただけないのは脚本のほうで、あれやこれやについて深く考えられた形跡がなく、そもそも遺跡で発見された絵と惑星探査を結ぶロジックの説明すら放棄して気にした形跡もないので、全自動手術台のあたりで、もう、どうでもいいやという気分ではあったのだけれど、この脚本家が『カウボーイ&エイリアン』を書いているとあっては、何だか妙に納得してしまったのである。プロメテウス号の最期については唖然とするほかない。だがしかし、こいつが『スター・トレック イントゥ・ダークネス』にも参加しているということだから今から相当に心配になっている。シャーリーズ=セロンにすら見せ場を用意できない脚本とは一体、何なのか。
だいたい、舞台となる惑星LV-223は、これまでのエイリアンシリーズで曰く付きとされてきた植民惑星LV-426とは異なっており、その理由にも説明がない上、そもそも状況が異なるので前日譚というには無理があって、どうしてこのような話を創ろうという気になったのかがわからない。人類の起源を「エンジニア」に求める構想からして、インテリジェント・デザイン論者のプロパガンダか何かと思ったのだが、それにしては考えが足りないのではあるまいか。
積雪
当地でも各地に劣らず積雪があって、うちの庭でも膝丈ほどの雪が積もる。こうした状況に出かけるほど酔狂でもないので、窓から外を眺めているうち夕方になって降雪は止む。ときおり雪掻き。