リンカーン/秘密の書

『リンカーン/秘密の書』を観る。エイブラハム=リンカーンのヴァンパイア・ハンター活動という話だから、もちろん史実とかは関係なく、アメコミの範囲でそれっぽい生い立ちが語られるわけだけれど、リンカーンのまとう英雄性への理解が薄いので、なぜリンカーンかというあたりに立ち戻って何だかピンとこない。ゲティスバーグ演説にヴァンパイアとの戦いという文脈を導入して読み替えてしまうあたりも修正主義を内包しているようで気持ち悪い。
とはいえ、そんなことにいちいち目くじらを立てていても仕方なく、この映画の見所はあくまで3D効果にあって、いや2DのDVDで観たのだけれど、構図といいシチュエーションといい、3Dで鑑賞した場合の効果は練られたものとみえて、それは2Dでもわかるくらいだから、かなり楽しめるのではないかと思うのである。そういう意味では3Dアクションの新しい要素がかなり入っていて感心した。

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