『レニングラード 900日の大包囲戦』を観る。タイトルの通り、レニングラード攻防を題材にしているけれど、戦闘そのものより、戦時取材に乗り込んでそのまま帰ることが出来なくなったイギリス人女性記者の話を中心としたドラマになっている。ヒロインを演じているのがミラ=ソルヴィノで、イギリスとロシアの共同製作というちょっと珍しい映画。
設定が風変わりであるのと同様、110分でレニングラード攻防を描こうというわりストーリーのほうはかなり欲張っていて、ドイツ側の厭戦だの、主人公のスパイ疑惑だの、いろんな要素を放り込んあり、しかし残念ながらどれも生煮えでつながっている感じはまるでない。一方、都市の混乱だけはそれなりの気合いで描かれていて、雰囲気はなかなかのものとなっていて悪くない。
飢餓状況のわり俳優の栄養状態が良すぎるというあたりは、こうしたテーマの常として気になるのだけれど、すごく違和感があるというほどでもない感じ。