96時間/リベンジ

『96時間/リベンジ』を観る。リーアム=ニーソンが誘拐された娘を助けるためにパリで大暴れをした『96時間』の続編で、前作の救出過程で殺された誘拐犯の親父が、復讐のために元CIAの主人公ミルズとその家族を襲うという話。リュック=ベッソンが製作を仕切っていて、監督・脚本とも『コロンビアーナ』と同じ体制だが、テキパキとしてダレるところのないアクションに仕上がっている。ジャンル映画としては悪くない。いろいろツッコミどころがあるとしても、そもそもリュック=ベッソンである。
舞台はイスタンブールで、お約束のように屋根伝いの逃走劇があったりするけれど、話の段取りは結構、考えられたもので、リーアム=ニーソン演じる主人公と元妻が拉致され、これを助けるために今度は娘が奮闘するというあたりの仕掛けが中盤のヤマ場となっていて、多少の無理があったとしてもアイディア勝負の勢いがあって、いかにもリュック=ベッソンらしい感じ。
主人公は例によってやたらと腕が立って、96時間どころか半日でカタがつく暴れぶりだけれど、原題は『TAKEN』なので、まぁ、時間の話は問わない。これまた例によって、後始末はどうするんだという気もするのだけれど、強引にハッピーエンドの型に嵌めてよしとするあたりも実にリュック=ベッソン的で、そのあたりを割り切って観るにはいいのではないか。

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