あがり

創元SF文庫も久々という感慨とともに、松崎有理『あがり』を読む。東北大学理学部卒業という、いわゆるリケジョとしての経歴をもつ著者による連作の小説で、舞台を東北大学とおぼしき北方の大学としているわけだが、森見登美彦でもなく森博嗣でもなく、ファンタジーのようであって日常の謎系のミステリのようでもある微妙な雰囲気が結構、いい感じ。