ウォーム・ボディーズ

『ウォーム・ボディーズ』を観る。ヴァンパイアの恋愛ストーリーが人気を集める時勢であれば、ゾンビが恋をしてはいけない道理もないというわけで、だがしかし、いくらなんでもそれはないのではあるまいかという見方はあるにして、実際のところはこれがなかなかのロマンスに仕上がっていることにまず感心する。
基本的にいろいろ切ない。そして考えてみれば『ロミオとジュリエット』こそがロマンスの王道なのである。演出の方法はそれを理解しており、加えて回想の使い方も見事。
ソンビものとしてみれば、亜流に過ぎず、本来の生態からはかけ離れているのだけれど、やや原理主義的な立場からしてもこれはアリではないかと思ったことである。
主人公のRを演じているニコラス=ホルトは『アバウト・ア・ボーイ』のマーカス坊やで、ずいぶん立派に成長したものだが面影はあって、思えばあれが10年以上も昔の映画なのである。いやはや。

2014-02-11 10-46-30