『サイド・エフェクト』を観る。スティーヴン=ソダーバーグのタッチが最近、変わってきたように思うのだけれど、これも『コンテイジョン』とよく似たトーンで撮られていて、物静かではあるけれどざわざわと不穏な印象。ジュード=ロウが主人公の精神科医だけれど、ダニエル=クレイグ版の『ドラゴン・タトゥーの女』でリスベットを演じていたルーニー=マーラが、うってかわり線の細い女を演じて芸域の広さをみせてくれている。重要な役者になりそうな予感。
ストーリーは何の予備知識もなく観るのがいい感じだけれど、ひと通りではないアメリカの社会的な病巣を浮き彫りにする部分もあって、なかなかよくできている。