タクティカル・ユニット

『タクティカル・ユニット』を観る。『PTU』の6年後の続編だけれど、ジョニー=トーは製作に回っている。ラム=シューが演じるサァ刑事は案の定という感じで運転係に格下げとなっていて、サイモン=ヤムは小隊の隊長として相変わらず街の警邏を続けており、マギー=シューが率いるライバル小隊との確執に悩んでいるというあたりはいいのだけれど、『PTU』に続けて観ると、中国香港が2000年代に享受した豊かさの影響は覆い隠しようもなく、つまり役者は誰も少しばかり贅肉をつけて体のキレにも影響が出ているのではあるまいか。
山狩りを軸として話が進むけれど、練度はイマイチで部隊は勝手に遭難する印象すらあり、中盤は若干、ダレるにして、教会を舞台にしたクライマックスの手際は見どころ。よくよく考えれば、もやもやとしていた確執の帰趨にそれほど明確な決着がないのも国民性というものか。

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