『トランスフォーマー/ロストエイジ』を観る。マイケル=ベイは一流の商業監督で常に作品の費用対投資回収を気にしているのはそのインタビューひとつでよくわかるというものだけれど、サービス精神が旺盛なこともまた確かであって、しかし大盛りであればよいというものでもないと思うのである。165分はいかにも長い。人間側のキャストは一新となってシャイア=ラブーフはもはや出演しておらず、それはよいとして代わりがねちっこいマーク=ウォールバーグというのも状況に輪をかけている。CGのてらてらした画面は一見、派手だけれど、よく見ると簡単に作ってあるところもあって、かなりジャンクっぽい。徹頭徹尾いつものマイケル=ベイなのである。だがしかし世の娯楽映画が見習うべきところも多く、レイアウトとカメラの動きだけでだいぶ華やかさを稼いでいる。商業主義者であればこそ金の使い方をわきまえているのであろう。