『ヒート』を観る。もう20年も昔の映画であるからにはロバート=デ・ニーロもアル=パチーノも脂が乗り切っている時期だし、マイケル=マンの派手めの演出も今にしてみればほどいい按配で、171分があっという間。以前、観たときはハナ警部補の私生活など余分としか感じられなかったものだが、メロドラマにもずいぶん耐性が出来た。かと思えば、たとえば『ザ・タウン』は本作にずいぶん影響を受けていると思うけれど、愁嘆場もこの20年でずいぶんとあっさりとしたものになったようである。
ラスト近く、別れのシーンが長いと思ったら、タイトルにもなっている決めのフレーズにかかっていて、ほぼ30秒であることに今回、思い至った。なるほど。
Don’t let yourself get attached to anything you are not willing to walk out on in 30 seconds flat if you feel the heat around the corner.