テリー=ヘイズの『ピルグリム』を読んでいる。著者は『マッドマックス2』やら『ペイバック』の脚本を書いている人らしいけど、メル=ギブソンの印象が強いということを割り引いても脚本で観るような映画ではなかったので、小説の方もそれほど期待はしていなかったのである。
サスペンスもそこそこ読んでいるほうだと思うのだけれど、これほど夢中になって読み進めているのは、もしかしたら『ミレニアム』以来かもしれず、第1巻を読み終えそうになりながらも、あと2巻分楽しめると思ってちょっと幸せな気持ちになっている。
高度に秘匿された諜報機関の中の諜報機関、という設定だけ聞くとちょっとアレな印象なのだけれど、自由な語り口でよく書き込まれた細部は魅力的なキャラクターを立ち上げていて巻を措く能わず。