『プリズナーズ』を観る。子供の失踪事件を扱って、残された者の焦燥の雰囲気には既視感もあったけれど、話はヒュー=ジャックマンが演じる被害者の父親の行動を軸として錯綜する一方、ジェイク=ギレンホールがずいぶんと渋い刑事となっていて、トビー=マグワイアとキャラが被っていたのも遠い昔と思わせる。153分もあるのでどんな話になってもおかしくないのだが、神父の件とか、多少無理矢理に詰め込まれた脇のエピソードが奥行きをつくっていて、これはこれであり。ラストの処理もドゥニ=ヴィルヌーヴ監督のセンスを感じさせるのだけれど、せっかくポール=ダノが出演しているのに出番が少ないのはちょっと残念。