『ホワイトハウス・ダウン』を観る。『エンド・オブ・ホワイトハウス』と同時期の映画で、タイトルだけで明らかな通り題材も同じく、下手人が地対空ミサイルを持ち込んだりヘリが中庭に墜落したり偶然かどうか微妙な類似さえあるのだけれど、本作のほうがややリアリティに寄せている印象。『アルマゲドン』と『ディープ・インパクト』でいえば『ディープ・インパクト』の立ち位置に相当する感じだけれど、そうはいってもローランド=エメリッヒなので難しいところは何もない。
『ザ・ロック』でエド・ハリスが演じていた役回りがジェームズ=ウッズで、そう考えると『ザ・ロック』へのオマージュあるいは剽窃かと思われる痕跡がそこかしこにあり、どうせならマイケル=ビーンに相当する役も作っておいて欲しかったところ。脚本のほうは結構、いい加減なところがあって、たとえばハッカーの最期などはやっつけ仕事だとしか思われない。
今となっては古くさい作劇という印象のある『エンド・オブ・ホワイトハウス』と本作、ひとつ選ぶとすれば、わずかに前者が上という気がするけれど、マギー=ギレンホールが出演しているところは美点。一方、ジェイミー=フォックスの大統領というのはさすがに嵌らない。