『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』を観る。トールがハンマーを振り回して大暴れというのとアイアンマンが同居してしまうマーベルの懐の深さには感心するけれど、ピン芸人としてのソーは勢いだけの感じがなきにしもあらずで、見どころは自ずからナタリー=ポートマンということになる。今回は浅野忠信の出番もほぼなくて、あからさまに山だしの扱いなので、もうこれにはかかわらないほうがいいのではあるまいか。次作へのヒキにベニチオ=デル・トロが登場したり、カット=デニングス演じるダーシーとS.H.I.E.L.D.との関係が示唆されたりして、ささやかな楽しみには事欠かないあたりは実にうまい。