マラヴィータ

『マラヴィータ』を観る。FBIの証人保護プログラムによりノルマンディーにセーフハウスを準備されたマフィアがロバート=デ・ニーロというところからして何だソレという感じではあるのだけれど、よくよくみてみれば監督がリュック=ベッソンである以上、いろいろ言っても始まらないと考えるのが人情。だがしかし、実は原作の小説がそもそもそういう設定なので、ことはリュック=ベッソンの責に帰するというわけではない。
それはともかく製作総指揮がスコセッシである本作は、劇中でデ・ニーロが『グッドフェローズ』を観たりして、ちょっと自己パロディのようなところがあるのだけれど、全体としては家族そろって反社会的性質が隠しきれないというあたりが面白みとなっていて、才覚のある弟はちょっと愉快。最後はリュック=ベッソン的にドンパチとなるのだけれど、役者のスケジュールを調整しきれなかったのかと思わせるくらいまとまりのないクライマックスでラストに至ってはホラーの方法というべきではあるまいか。

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