Kindleに『未亡旅団』が来ていたので、これを買い求めて読む。機龍警察のシリーズはPaperwhiteを買ったばかりの頃にまとめてダウンロードした流れがあって、紙の新刊を横目に電子書籍化されるのを待っていたのである。
『自爆条項』『暗黒市場』に次いで国際テロリストの半生を念入りに語りつつ、現在進行形の事案が描かれる体裁は維持されていて、そうしたシリアスな設定でありながら機甲兵装と呼ばれる汎用人型兵器が幅を利かせるのも変わりないのだが、本家『パトレイバー』が実写版においてレイバーを無用の長物として描くことになる時流にこの世界観は独自の進化を遂げており、何だかんだといってもやはり面白い。