秒速30m

自動改札の技術というものは、ハードウェアメーカーの視線からすると凄いものであるというのは明らかで、何しろ切符は秒速30mで搬送され過つことがない。乗車券と特急券を重ねて投入しても対応可能というあたり無双というべきだが必ずしも3枚に対応してはいないところに技術的限界は潜んでいて、言うまでもなくいろいろと難しい事情があるにしても最後はコストとの兼ね合いである、というような話をその市場におけるシェアを分け合っている会社の人に聞いたのだが、最近はICカード専用化が積極的に進んでメンテナンスコストのかかるこうした機械は次第に減っているみたい。技術史におけるこの種の変遷は繰り返し現れるモチーフとみえて、置き換えは計画に従って淡々とすすむであろう。