結局のところ、STAP細胞はES細胞というところでオチがつきそうな情勢ではあるけれど、今ごろ敢えて、これは一筋縄ではいかない裏がありそうだという気がしたときのことを振り返ってみると、それは全てのもととなった記者発表の直後、割烹着がどうのという、かなり牧歌的な報道がされていたさなか、細胞を浸す特殊液のphについて、当の本人が「何でしたっけ、オレンジジュースと同じくらいの酸っぱさ」と同席者に阿るような感じでインタビューに応えていた場面で、今から振り返ればその微妙な振る舞いには拵えごとに通じる空々しさあったと思うのである。このあたりに確信が持てるようになると、ライトマン博士にだってなれるというものだが。