『アップサイドダウン』を観る。キルステン=ダンストとジム=スタージェスによるファンタジーで、見上げると重力が逆転した世界があるという舞台の成り立ちそのものが見どころ。映像的にユニークであることは間違いないが、逆さまに映る顔を認識するのはなかなか難しく役者が誰だかわからないことすらあるので、どうしてこうした表現にお目にかかることがほとんどないのか妙に納得がいったのである。
命がけのデートを敢行するジム=スタージェスの無鉄砲さはロマンスを通り越してちょっと馬鹿っぽくすら見えるけれど、CGを存分に使った不思議映像にはそれなりに美しさがあるし、もちろん細かいことは言いっこなし。