インヒアレント・ヴァイス 『インヒアレント・ヴァイス』を観る。ホアキン=フェニックスが主人公のラリー・スポーテッロ役なのだけれど、70年代初頭、ヒッピー文化の終焉に立ち会っているサイケなフィリップ=マーロウといった役回りを結構、楽しそうに演じている。ピンチョンの小説を映画化というのもピンとこないけれど、ポール=トーマス・アンダーソン監督がやりたかったのはロバート=アルトマン版『ロング・グッドバイ』の21世紀的翻案なのではあるまいか。それにしたってちょっと長いし、感心するようなところもあまりないにして。 共有:TwitterPrint