エンド・オブ・ウオッチ

『エンド・オブ・ウオッチ』を観る。POVスタイルで巡邏警察官の日常を描くのかと思いきや、時に撮影者不明のリアリティテレビ風になり、映像の方法としては全く節操なくいろんな手法を織り交ぜつつ話は進む。ジェイク=ギレンホールとマイケル=ペーニャというメジャークラスの俳優を配してはいるものの、そうしたつくりがつくりなので雰囲気はB級映画なのだが、街のお巡りさんがさして自覚もないままに危険に晒されるあたりの流れはよく出来ていて、バディものとしてもジャンル的には秀作といってよいのではないか。
そうしたエンターテイメントとしての完成度はおくとして、地区を巡回する警察官が日常的な危険に対処しつつ時として状況に巻き込まれるという題材は、ミズーリの事件からこっち現実に追いつかれたようなところがあって、警官の生態の描写には意図以上の意味合いが生じているという感じもなきにしもあらず。しかし、仲間内の友愛については微妙なところも含みつつ、バランスで踏みとどまっている。

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