サボタージュ

『サボタージュ』を観る。アーノルド=シュワルツェネッガーの主演はどうでもいいのだけれど、『フューリー』と『エンド・オブ・ウォッチ』でこのところ調子をあげているデヴィッド=エアーが同じく脚本・監督という話なので俄然、興味をもったわけである。
屈強なDEAのチームが一人ずつ変死していくというストーリーはスリラーとして面白いところもあるのだけれど、残念ながらいろいろとつじつまの合わないところがあって、結局のところ今ひとつ釈然としない。IMDBにある記事によれば本来、3時間近くあった尺を109分に削ってアクションの風味を強くしたという話だから、そもそもかなり強引な編集が行われていて、エンディングも何通りかのうちから選ばれているということなので無理もないのである。アーノルド=シュワルツェネッガーだからといってアクションというのも今さらひどい短絡だが、大したアクションがあるわけではないし、本人というよりは製作の志の問題であろう。最後の自白はそれまでの伏線をフイにするもので、このバージョンの結末はちょっと納得がいかないものである。

松本城