シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア

『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』を観る。あからさまにB級扱いのタイトルに加え、オーストラリアならともかくニュージーランド製の映画には覚えがないのでどうかと思ったけれど、伝統的なヴァンパイアの現代における暮らしをリアリティテレビの手法で描いた本作は膨大なヴァンパイア文化の流れを小ネタに織り交ぜつつ、齢8000年から2ヶ月という幅のあるヴァンパイア同士の世代間ギャップをうまくリアリティテレビの方法にのせてあって意外にもなかなか愉快なことになっている。
西欧から流れてニュージーランドに棲みついている正統派のヴァンパイアたちがニュージーランド訛りの英語でおのれを語り続け、もちろんという感じでウェアウルフの一団も登場するし、リアリティテレビの呼吸もよく研究してあってしんみりする場面も妙に可笑しい。人口が500万人に満たない小国であれ、もちろんセンスのある人はいるということであろう。拾いもの。

比叡山