『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』を観る。『アイアンマン』の監督で、ハッピー・ホーガンとして出演もしているジョン=ファヴローが脚本・監督。加えて腕のあるシェフを主演し、実に美味そうな食いものをつぎつぎ繰り出してくる。そのシェフが、ネットでの失敗を経て、別れた妻と友人の助けでフードトラックを開業し、マイアミからの旅を通じて我が子とも心を通わすという祝祭的なロードムービー。すみずみまで具が挟み込んであるキューバサンドウィッチみたいに、シンプルだけれど旨味しかないので気持ちよく観ることができる。
定番のメニューをこなすことを求められ挙句、評論家に酷評を受け、しかし作りたいものを作る姿勢がSNSを通じてサポートされるシェフの姿は、つまりジョン=ファヴローその人に重なって意外な奥行きを醸し出すし、そうなるとロバート=ダウニー・Jr.が友情出演的に顔を出していたりスカーレット=ヨハンソンが出演していたり、マーベル映画の人脈がキャストを厚くしているのも何だか好ましくみえて、いろいろ楽しい。
Twitterが重要なアイテムとして登場し映画そのものにサポートもしているけれどストーリーにうまく馴染んでおり宣伝として優秀。