『スターリングラード 史上最大の市街戦』を観る。2014年のロシア映画でそれなりにお金もかかっているようだし、CGの使い方は『ナイト・ウオッチ』以降のロシア映画の流儀に従ってそれなりに派手だけれど、スターリングラードの状況を描いにしたとしても話は混沌としてそもそも余計な要素が多い上、いわゆる愛国映画の類なので兵士の戦いぶりは英雄的を通り越して荒唐無稽なところがあり、いささかついていけない。そもそも開巻、アントノフ輸送機が東日本大震災直後の災害支援に飛来する架空のシーンからしてちょっと胡散臭いところがあるし、スターリングラードでソビエトの航空兵力が地上の空爆支援をしたりするのでもう何だかどうでもよくなってしまう。ただし、2014年にもなってこうした映画を作るロシアの国内事情にはちょっと興味がある。