ステーション・イレブン

グルジア風邪という新型のインフルエンザの流行で多くの人が死に、文明が崩壊した世界を舞台にした小説『ステーション・イレブン』を読んでいる。本邦での出版は2015年2月なのだが、これが4月だとジョージア風邪ということになったのだろうか。
冒頭、パンデミックの始まりは、シェイクスピアの舞台でのアクシデントから描かれているのだけれど、その書きぶりは少女マンガが得意とする情景描写を想起させ、美しいイメージを伴ったものでちょっと嬉しくなってしまう。いや、人類は速やかに滅んでいくわけではあるけれど。