『デッド・フォール 極寒地帯』を観る。日本未公開の本作だが、結構な豪華キャストで、エリック=バナとオリヴィア=ワイルドに『パシフィック・リム』のチャーリー=ハナムが出演していたりする。雪深い国境近くの山里を舞台にしたサスペンスだけれど、ノーザン・カントリーものにつきものの閉塞感よりもクライマックスの地点に向けて錯綜するストーリーの線が強く、アクション映画方向にやや倒れている感じ。そうはいっても閉鎖社会のしがらみのようなものは書き込まれており、しかし言ってしまえば水準作のサスペンス映画にあってエリック=バナの演技が妙に目立っている。だがしかし、全体に中途半端な印象は否めず、これで何をやりたかったのかはよく分からない。