『トゥ・ザ・ワンダー』を観る。テレンス=マリックのいつもの叙事詩的な映画で、例によって投げ出すような独白が先行しカメラは前進後退自在でありかつ不定なのだが、いつにも増して優れているのは、まず意外にも112分程度の尺で物理的に長いわけではないこと、さらにはオルガ=キュリレンコとレイチェル=マクアダムスがことさら美しく撮れていることがあって極端な話それだけでも観る価値がある。ファンの自分でさえ、無口なベン=アフレックというのはイライラするシロモノだということが分かったので、世に一定数いるといわれるベン=アフレック嫌いにはお勧めできないものの。