『プリティ・ワン たったひとつの恋とウソ。』を観る。実を言ってゾーイ=カザンのファンなのである。にもかかわらず、『ルビー・スパークス』以降の出演作をチェックしていなかったのは迂闊という他ない。
ジャンルとしてはよくあるロマンチックコメディで、しかし主演女優がマニア向けであることを反映して本邦では劇場未公開なのだが、監督のジェネ=ラマルクは初監督で脚本も書いており、そうした作品の常としてそれなりのアイディアはあるし練りこまれてもいて、なかなかの佳作といってもよいのではないか。いうまでもなく、女優は独特の雰囲気を醸し出している。