リトル・フォレスト 冬・春

『リトル・フォレスト 冬・春』を観る。4部作を続けて観ると都合4時間の尺となるのだが、いささかハマっている。ひとつの季節に、だいたい六つの料理が語られるので長くはあっても密度は高く、飽きない。こちらももともと『暮しの手帖』が好きなタイプである。
思えば稲作の開始が定住共同体のはじまりであるというのは文明史の定見の教えるところではあるけれど、近代の機械化は農作業すら共同作業から資本投下事業へと変貌させ、農民を孤独なオペレーターへと変えてしまったのであれば、つまり村落共同体の解体は高齢化ばかりが理由ではない。ほぼ本筋とは関係なく、そんなことを考えたわけだけれど、一般的に言って村興しの支点と力点はおそらくそのあたりにあるような気がする。

鞍馬寺