『世界の終わりの七日間』を読む。『地上最後の刑事』から始まるトリロジーの三作目で、元刑事の彷徨も最終局面。小惑星の衝突まであと一週間という時間帯で、世間も殺伐を通り越して静まり返った感じで物語は始まる。
『カウントダウン・シティ』と同じく、プロローグは心の均衡を崩した女との対話から始まるのだけれど、名前が思い出せないという焦燥とともに語られるにもかかわらず、地の文にあらかじめその女の名前が出てきて、これはあややという感じ。原典ではちゃんとsheとなっているので、訳出の間違いではあるのだけれど結構、珍しい誤植ではあるまいか。