インターネット黎明のころ日本語の表記における1バイト文字問題というのがあって、端的にはいわゆる半角カタカナを使ったメールや投稿はそもそも符号化方式の想定に含まれていないがゆえに排除され、その存在を認めないという急進的な主張もあったりして、根絶やしを狙う動きは心胆を寒からしめるものがあったわけだが、キャリアをauに変えたところ、SMSに送りつけられるプロモーションのメッセージのカタカナは基本的に半角なので、いわゆるガラパゴスケータイ文化のなかでは半角カナですら伏流となって生き永らえていたかとの思いで感慨深い。来歴に由来する事業者間の性格の違いのようなものは、サービスを使ってみればかなりはっきりわかるもので、これがいわゆる企業文化というものであろう。わりあい先進的なイメージのある同社だが、アーリーアダプターやアーリーマジョリティーという捉え方ではなくマイルドヤンキー層を顧客として狙っているフシが感じられ、言ってしまえば前時代的な囲い込み努力をみるにつけ、中長期的な方向としてはいろいろ苦しいのではあるまいか。