最低で最高のサリー

『最低で最高のサリー』を観る。『奇跡のシンフォニー』でかわいい子役だったフレディ=ハイモアくんがほんの3、4年で立派な青年となって、はやくも人生に迷っている。
映画の惹句には”「500日のサマー」のスタジオが贈る”とあって、しかし配給にFoxが入っているというくらいの関係しかないのではあるまいか。DVDのジャケットもそれっぽいつくりで、とにかくジョゼフ=ゴードン・レヴィット人気にあやかりたいという狙いはわからなくもないが、物語構造はだいぶ違って、こちらはオーソドックスなロマンスとなっている。たしかに、ヒロインのエマ=ロバーツには小悪魔的な魅力があるのだけれど、ゾーイ=デシャネルほど不思議ちゃんというわけでもないし。
ゾーイといえばゾーイという役名でスピルバーグの娘のサーシャ=スピルバーグが出演していて、セレブな役回りは実生活を地でいっている雰囲気だったけれど、何がしかのオーラを感じるかといえばそういうわけでもなくて、かなり普通。

朝日