普段は家の中で思い思いに過ごしている犬たちも、ときどき庭に出て遊ぶのが好きなので家の周囲には柵が巡らせてあるのだけれど、今日は裏手の柵の間から一匹のビーグル犬が顔を覗かせ入りたそうにしている。タヌキやキツネもときおり見かけるし、キジが闊歩している土地柄なので犬に驚いたわけではないけれど、どうやら首輪はないし腹を空かせている様子もあるのでいったんは保護することにしたのである。
小さいくせ、あるいは、であるがゆえに攻撃的なところもあるウチの子たちに比べると、だいぶフレンドリーなワンコでわさわさと尻尾を振りながらフードを食べたり水を飲んだり。近所の飼い主をあたりながら、交番に電話するとちょうど迷子の届けが出ているということなので、確認にきてもらうとこれがハズレ。たまたまビーグルが迷子になる偶然があるものかと不運を嘆いたのだけれど、通りがかりにその様子を目にした本来の飼い主があれはウチの犬ではあるまいかと確認して脱走が発覚し、無事に解決をみる。運がいいのか悪いのか。